【体重減少に焦点を当てるだけじゃ駄目？ダイエットにおける筋トレの効果】

＜①筋肉量増加による基礎代謝の向上＞
ダイエットに筋トレを取り入れる1番のメリットは、「筋肉量増加による基礎代謝の向上」です。
私たちの体内では、体脂肪1kgにつき約4kcalのエネルギーが消費されます。それに対して、筋肉だと1kgにつき約13kcalものエネルギーが消費されます。
何もせずともおよそ3倍以上のカロリーが消費され、これこそが基礎代謝を上げると「太りにくく痩せやすい」と言われる体になる仕組みです。

基礎代謝は、生きるために必要な最低限のエネルギーです。上記の通り、筋肉量が多い人ほどこの基礎代謝が高くなり、休んでいる間でもカロリーを消費しやすくなります。筋肉を増やし体の内側から変えることで、食事制限に頼らずとも、毎日のエネルギー消費を増やすことができます。

＜②EPOC（運動後過剰酸素消費量）の効果＞
EPOCとは、運動後過剰酸素消費量と言われ、トレーニング後もエネルギー消費の高い状態が続くという現象のことです。つまり代謝が良い状態が続くということです。ある研究では3日に1回、全身のトレーニングを15分間行うと、その後最長で72時間にわたり基礎代謝が5%上昇するとあります。

例えば、安静時基礎代謝が1200kcalの方がいたとして、5%増えたら1日に60kcalを余計に消費することになります。たかが60kcalですが、これを1年間続けたら21,900kcal、体脂肪に換算すると約3kgにもなります。
それに加えて、トレーニングそのものによるカロリーの消費や、1つ目でご紹介した筋肉量増加による基礎代謝の向上を含むと、更にカロリー消費されることが期待されます。

＜③体脂肪と筋肉の体積の差により見え方が変わる＞
「標準体重なのにスタイルがよく見えない…」
「昔と体重があまり変わってないのにスタイルが良く見えない…」
年齢を重ねるとともに、このように感じたことがある方も多いのではないでしょうか？
これは筋肉量の少なさや減少が問題である可能性があります。引き締まったヒップラインや上向きのバスト、正しい姿勢を保つためには筋肉が必要です。
体脂肪を減らすダイエットは比較的時間がかかりますが、リバウンドがしにくいというメリットがあります。
脂肪は筋肉よりも体積が約1.2倍ほど多いので、同じ体重でも体脂肪が多いと、ぼんやりとしたボディラインの印象を与えてしまいます。トレーニングをしてしっかり筋肉量を増やすことが、体内の反応や外見の視覚的要素からも重要となってきます。

＜メンタル面での健康への影響＞
筋トレは単に外見にプラスの影響を与えるだけでなく、メンタル面でも多くの健康効果があります。
適度な運動は「ストレスの軽減」「幸福感の向上」「睡眠の質の向上」など、健康な生活への助けになります。
また、適切なトレーニングは骨密度を増加させ、骨折リスクを減少させる役割も果たします。
筋トレをすることで達成感や自己充実感を得られ、気分転換にもなります。
これはモチベーションの維持に役立ち、ダイエット中に欠かせない要素となり継続的な成功に繋がります。

ダイエットと筋トレは一時的な取り組みではなく、持続可能な生活習慣として取り入れるべきです。
急激な減量や過度なトレーニングは体に負担をかけ、リバウンドやケガの原因となります。
ゆっくりと確実に進むアプローチが、ダイエットと健康において、長期的な成功への鍵となります。